本作は前作の反響から方言を話すようになった自閉症時の存在が見つかった事に端を発する。「でもうちの子、最近方言を話すようになったんですよ」という声が寄せられた事による追加研究という形だ。
実際のところ、レポートの中間報告といった内容で明確な結論が得られるわけではないので注意。
方言を使い始めた時期に同年代の他者への関心・興味が芽生え、対人的スキル等に伸びが見られたことが分かったのだという。
それに加えて、新たに発見された日本語を話さず、英語だけを話す自閉症児のケースが見所。
全体的に研究の軌跡を時系列を追いながら記している形なので、結論がどこにあるかわかり辛くやや飲み込みにくかった。
前作が借りられず先にこちらを読んだが、前作を先に読むべきだったかもしれない。
しかし、内容自体は言語学や音響学にも手を伸ばす内容で非常に興味深かった。
単純に雑学的な興味があるならまずは著者のプレジデント記事を読んでみるといいと思う。
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