睡眠についての本は何冊か読むつもりだが、これ一冊でいいのではないかと思えるほどの質だ。
睡眠の重要性や、睡眠を変えることによっていかに生活に影響を及ぼすかについての前説があるが重要なのは3・4章に集約されている。
眠りのスイッチと覚醒のスイッチの押し方だ。
眠りは体温と脳。
覚醒は体温と光。
ビジネスパーソン向けに書かれており、実践が難しい昼寝を推奨しないなど、すぐに実践できることを重視して書かれている。
実際に紹介されていることは道具も要らずすぐに始められることばかりだ。
お風呂に入るタイミング。
光を浴びる重要性。
同じ時間に眠ること。
カフェインとの付き合い方。などなど。
著者は最前線で睡眠を研究しているだけあり、エビデンスもあり、たとえも分かりやすい。するすると読める。
判明していない部分ははっきりと書かれており、今後メジャーな言説に関して大きな転換があることも含めて現状の最新情報が理解出来る。
エビデンスを持って判断することの重要性にも触れられていて科学との付き合い方を説いている部分にも好感が持てる。
実践の容易さを含め感覚的にも違和感のある部分が少ないので睡眠の質を上げたい人は読んで損はない一冊だ。
何より一般的な疑似科学に惑わされず根拠のある科学を味方につける判断材料を得られることこそが安眠に繋がること請け合いだ。
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