読書法の基盤を作りたい 〜読書の技法

2020年12月11日金曜日

読書

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読書の技法
これからも多くの本を読んでいくにあたって、ある程度客観的な効率の良い手法を学んでおこうと考えた。読書家の手法を学ぶのが効率が良さそうだ。

単純に速読を煽っているだけの本は口当たりの良さで掴んでいるだけのように思えた。なので、熟読・速読どちらにも言及がある本書を読んだ。

かなり実践的で即取り入れられそうなので、要旨をまとめていく。

  • 速読・超速読・熟読を使い分ける
  • 速読は熟読する本を選ぶための手法
  • 専門知識がなければ速読は不可能
  • 高校レベルの基礎知識の学び直し
著者は月間300冊に目を通す非常に多読家である。多読を実現するための技法を解説しているのが本書。

著者が繰り返し述べているのは熟読の重要性。
結局、熟読しなければ知識としては身に付かない。
では速読の目的は何なのか。
2種類ある速読のうち、超速読は「読まなくていい本を仕分ける作業」、普通の速読は「知識のインデックスをつけるための作業」である。
重要なのはどちらの速読にしても読む分野に対するある程度の専門知識がなければ不可能だと言う事だ。
未知の分野について読み進める場合はまず、分野に対する基礎知識を得るための、基本書を3-5冊熟読する。基礎知識が頭に入ったら超速読で読むべき本を仕分け、速読を繰り返して必要な知識が必要な時に取り出せるようにラベリングしていく、という流れである。

超速読は要するに試し読みだ。
5分以上時間をかけないと心に決め、まず最初の1ページだけ読んだらどんどんページをめくっていく。文字を読むのではなく全体だけを見て、見出し・太字のみを読む。気になる記述が出れば付箋を貼る。そして結論のみを読む。
この本を熟読すべきか、重点的に読むべき箇所はどこか、のあたりをつけることが目的だ。

普通の速読は、目的を持って読むことが重要。完璧に理解することを諦める。
目次と結論のみをまず読む。そこで重要そうな章にあたりをつける。
そこに1ページ15秒を目安に斜め読みしていく。絶対に行は戻らない。重要な箇所に付箋をつける。
重要そうな箇所以外は超速読と同じページで読んでいく。
ここまでやったら本棚に収める。これがインデックスとなる。欲しい時に取り出せるようにすることが目的なわけだ。

熟読は、3回読む。
  1. 気になったポイントにチェックを入れる
  2. チェックから特に重要な部分をノートに書く
  3. 結論を読み直し理解して、再度通読
熟読は基本書をしっかり理解する際の読み方だ。
ノートに書き写す時、どう感じたかのコメントを必ず残す。
2冊目以降の基本書においてはノートに書き写す箇所は極力減らしていく。「迷ったら書きうつさない」レベルでいい。

高校レベルの学力の欠損を補う重要性

多くの本を読む上で、基礎的な学力の欠損があるといくら本を読んでも理解が足りず定着に繋がらないことになる。
著者は特に高校レベルまでの基礎強化の欠損は補っておいた方がのちの効率が大きく変わるという。
これに関しては個人的に強く痛感していて、差し当たって量子コンピュータの仕組みを理解したいと密かに思っているので数学を学び直そうと思っている。

余談になるが 、各教科は分野にも依存するとはいえ、国語だけは読書をする上で万人におすすめしたい。
個人的に国語は昔から得意だったので、やらずに済みそうだが、この教科は読解力に直結するので実生活でも損失が大きい。
このあたりは「AI vs教科書が読めない子どもたち」が詳しいのでおすすめだ。

もちろん英語は情報源の量に直結するので、言わずもがなだろう。

これらの教科を学び直す方法として高校教科書をお勧めしている。ただし教科書は教師による補足を前提とした作りになっている。これにより説明不足が許されているため参考書を併読することをおすすめしている。
各教科のの具体的なおススメも書かれているので興味のある人は読んでみて欲しい。(ただし理科・英語系はないので注意)
著者の専門ということもあり社会系はとても詳しく述べられている。

以上。その名の通り読書の技法と学び直しの重要性に説かれている非常に実践的しやすく有益な本だった。
超おすすめだ。

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