いわゆる鬼滅の刃便乗本なんだが、著者は大河ドラマの時代考証に携わっているような実績のはっきりした人物。
よく視聴させてもらっている雑学・サブカル系YouTuber赤月ゆにの鬼滅の便乗本全部読んでみた動画で紹介で便乗本の中でおススメとして紹介されていたので読んでみた。
タイトルが完全に便乗タイトルなんだけど、実はタイトルに偽りなしというか、鬼の文化史とも言えるべき内容。
日本文化史において1つ目の鬼が出現し、一方的に捕食されるだけの脅威から徐々に討滅するべき対象と移り変わっていく。その中でリアル鬼殺隊とでも言えそうな部隊の存在や、鬼滅の刃作中に登場した様々なモチーフのルーツと見れそうなものを紹介している。こう書くとこじつけが多そうだが豊富な知識から紹介される数々の逸話はそれ単体でエンタメ読み物として楽しい。
事実は小説より奇なりとはちょっと違うが、歴史文献に残っている鬼にまつわるモチーフでもこんなに面白い逸話が多いのかと素直に驚かされた。
ネタバレ上等なので鬼滅の刃を楽しみたいなら先に読了することを推奨するが、単純に鬼の文化史として面白い。
しっかりとした知識があれば便乗本ですら教養として楽しませることが出来るのだなぁと感心した一冊だった。
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