微分積分をどうしても学び直したくなったので基礎的な高校数学をおさらいしてみた。
当時は丸暗記で解いていたのでさっぱり記憶にない。挙句仕事で使う機会もなかった程度の理解度だと思ってほしい。
複数の参考書を読み比べてみたので分かりやすさなどのメモをしておく。
社会人になって苦手だった数学を学び直したい、という同志が居れば参考にしてほしい。
使い道がわかる微分積分 〜物理屋が贈る数学講義〜
結論から言うと、1番わかりやすかった。
実際的な利用方法を目的とした視点で説明が進むので説明が実戦的で理解しながら読み進められる。
躓きがちなツッコミもしっかりフォローされていて読みながら引っかかりを感じる箇所がなかった。
とりあえず覚えて、がないのがとてもいい。
意図や目的から説明されないと頭に入ってこない人にはマッチするはずだ。
学生の時に微積がわからなかったけど、社会人になって改めて微積の学び直しをしたい人にはまずこれをお勧めしたい。
物理屋が贈ると言っても物理における利用方法は最終の5章のみな。4章までで基本の微積は復習できる。5章は運動方程式などの力学が絡んで難しくなる。だがコーヒーの冷め方や放射性測定など、課題が一気にリアリティを増すので実際はここが1番面白かった。
もう一度高校数学
高校数学の範囲を1冊で一気に学び直す骨太な一冊。
説明がかなり柔らかい口語的で違和感を持ちがちなポイントに必ずツッコミが入るので読みやすい。
見た目は硬いが説明は柔らかく数学に苦手意識を持っている人でもお勧めしたい。
情報量が多いがコツコツ進めればかなり身になる内容。
もう一度微分積分
上記シリーズの微積特化版。
上記と著者が違い、悪い意味で教科書的。
証明による論理はくどいほど示されるが意図や目的がないまま、とりあえず覚えろ的に論理が展開するので引っかかりが多く読みづらかった。説明されない論理の飛躍も多い。読んで失敗した一冊。語り口調も若干の傲慢さが鼻に付く。
忘れてしまった高校の数学を復習する本
こちらも高校範囲を一気に学び直すものだが、かなり駆け足で進むのでこれ一冊で基礎を理解するのはおそらく不可能。
大凡の内容は覚えているけれど、やや心配なので時間をかけずにさらっと復習したい。という人向け。
この本で抜け落ちていると感じたところをもう一度高校数学でしっかり読むという使い方をすると効率が良かった。副読本として。
まとめ
とにかく参考書は相性が重要なのだという事に気づけたことが大きかった。
最後に読んだが使い道がわかる微分積分は1-2日でほとんど読んでしまい、これが1番頭に入りやすかった。
私は目的や意図が説明されないと引っかかって進めなくなるタイプなので(これが原因で数学が苦手な人は多いと思う)、自分に合った参考書が見つけられれば驚くほどあっさり理解が進むことを知れたのは大きな収穫だった。苦労の量と理解の質は比例しないのだ。
数学が苦手だったけど何かのきっかけで学び直したい人は是非、図書館でいろんな参考書を読み比べてみてほしい。
数学に関しては今後も続けるつもりだ。さしあたって量子コンピュータを理解するのに必要な単元を中心にやっていきたいと思う。
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