非常に記憶に入りやすかった事から、もしかして自然科学も起源から学んでいけば楽にどんどん頭に入るのでは...?と考えて本書を読んでみた。
まあその考え方は浅はかだったわけだが、自然科学への興味の幅を拡げる始発駅としては悪くない。そういう意味で正しく図鑑と言える。
文章も分かりやすく書かれているが、何よりレイアウトに趣向が凝らしたインパクトのあるイラストページが見どころ。見開きで完結する構成がよく活きている。
これまでに死んだ人類の総数と現在生きた人間の比較や、車輪を使って移動できるようになった距離の時代による比較など、テーマがわかりやすく話題性のあるキャッチーなトリビアが満載。
テーマの目の付け所は多岐に渡り、身近な物が多く知識がなくても興味を惹くものが多いが、裏を返せば軸がなく体系的な一貫性は薄い。
各章のテーマは以下の通り。
宇宙・地球・生命・発見・知識・技術
宇宙を始めとして地球、人類など章立てでテーマ別に起源を解説していくが、特定のモノだけでなく概念的なテーマも多く、歴史的な起源のエピソードというより、学問の出発点に関する雑学と言った感じ。
そう言った意味では形式は違うが『ホモ・サピエンス全史』に近い読み味と言えるかもしれない。あちらは情報量と深掘り具合で読み応えがあるが、サピエンスの歴史という軸で様々な学問をツールとして巡っていく形なので通読のしやすさはある。
本書はあくまで図鑑であり興味の対象が離散的。パラパラと気が向いた時にめくって、ほほう、となるのが正しい読み方なのかもしれない。
本書のもう一つの見所は参考文献のページである。キャッチーなテーマが多いと言うことは、そもそも引用する参考文献の抱えるテーマが刺激的なのだ。面白いと思った項目の参考文献にザッピングしていく事で自然な興味から始まる教養の旅を始められるだろう。
私が興味を惹かれたのは生命の章。
〜〜から引用されたとする、
ミトコンドリアと生殖に関しての項目。
0 件のコメント:
コメントを投稿